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Web アプリと MCP の違い

CoBrain は Web アプリAI エージェント連携(MCP ツール) の 2 つの使い方を用意しています。どちらも要求仕様書づくりの中心は同じですが、得意なことが異なります。ここでは「何ができるか」を対比し、どちらを使うかの目安を示します。

注記

本ページは概要をつかむためのものです。MCP ツールの一覧や接続手順は接続方法クイックスタートを、Web アプリの個別機能は各リファレンス/チュートリアルを参照してください。

一言でいうと

  • Web アプリ … ブラウザの画面で、見ながら作る・直す・整える。レビューや Excel 出力、組織の管理までを一通りまかなえる。
  • MCP ツール … 普段使っている AI エージェント(Claude Code・GitHub Copilot など)のチャットから、画面を開かずに要求仕様書づくりを進められる。手元のリポジトリのコードや資料をそのまま材料にできる のが強みで、既存コードから要求仕様を起こす(リバース)といった、Web アプリには無い使い方ができる。

機能の対比

凡例: ○ = 対応、× = 非対応

要求仕様書づくり(成果物の生成)

できることWeb アプリMCP ツール
システム境界・アクターの生成
概念モデル(クラス図)の生成
ユースケースの生成
USDM 要求・仕様の生成
参照文書をもとにした生成
成果物の生成順を段階的に進める
既存コードから要求仕様を起こす(リバース)×

要求仕様書そのものを作る中核機能は、Web アプリ・MCP のどちらでも一通りそろっています。

ただし 既存のコードから要求仕様を起こす(リバース) は MCP ツールだけの機能です。AI エージェントが手元のリポジトリのコードを読み取り、そこから要求仕様のたたき台を作れます。一方で、Web アプリは参照文書をアップロードして作る形のため、システムの企画書などの上位要求から定義するスタイルに向いています。

編集・調整

できることWeb アプリMCP ツール
成果物の手動編集(フィールドの書き換え、ノードの追加・削除・移動など)
ドラッグ&ドロップで階層を並べ替え×
自然言語の指示で AI に編集させる(システム境界・概念モデル・ユースケース)
自然言語の指示で AI に編集させる(USDM 要求・仕様)×
過去のバージョンを参照する/戻す(リバート)

成果物を手で直す編集も、過去バージョンの参照・リバートも、Web アプリと MCP の両方でできます。違いは操作のしかたで、Web アプリは画面で見ながら直す(ドラッグ&ドロップなどの画面操作はこちらだけ)のに対し、MCP はチャットでの指示や細かなツリー操作で直します。

スタジオの成果物は、Web アプリと MCP のどちらから操作しても 同じ履歴(バージョン)として記録されます。1 回の操作ごとに 1 バージョンが積み上がる点も共通です。

なお USDM 要求・仕様の自然言語による編集は MCP 側だけ が対応します。Web アプリのチャットはシステム境界・概念モデル・ユースケースの編集に対応し、USDM 要求・仕様は画面の「編集モード」から手で直す形になります(次回以降のアップデートでこの機能差分は解消される予定です)。

レビュー・品質チェック

AI による自動レビュー(表記揺れ・矛盾・要求ごとの品質チェックなど)は、現状 Web アプリの「レビュー」機能専用 です。MCP ツール側のレビューについては、追ってのリリースを計画しています。

入出力(取り込み・書き出し)

できることWeb アプリMCP ツール
参照文書のアップロード(テキスト・Markdown)
参照文書のアップロード(PDF・Word・PowerPoint)×
Web ページの取り込み(公開ページ)×
成果物の取得(Markdown 形式)
USDM 形式の Excel での書き出し×
既存の Excel/テキストを取り込んで USDM に変換(レビュー機能)×

参照文書については、MCP が直接受け付けるのはテキスト(Markdown を推奨)だけ です。Web アプリは PDF・Word・PowerPoint をアップロードできますが、これは内部でいったん Markdown に変換してから取り込んでいます。PDF や Office の資料を MCP で使いたい場合は、あらかじめテキスト/Markdown にしてから渡してください。

作成した成果物は、どちらも Markdown 形式で取得できます(Web アプリのスタジオは ZIP ファイル、MCP は成果物一式としてまとめて取得)。なお Web アプリのスタジオでは、ZIP に USDM の Excel ファイルも同梱されます。

管理(組織・利用状況)

ユーザーの招待・削除、利用状況やアクセスログ(監査証跡)の確認といった 管理操作を行う画面は Web アプリにあります。MCP ツールにはこれらの管理画面はありません。

ただし、これは「MCP の利用が管理の対象外」という意味ではありません。MCP ツールは Web アプリと同じ組織・ユーザーで認証され、その 利用状況(トークン消費など)やログイン・認証の記録は、Web アプリと同じく利用状況・アクセスログに集計されます。MCP 経由の利用も、Web アプリの管理画面から把握できます。

どちらを使うか

まずは 要件定義のあとに、自分で実装・テストまで関わるかどうか で考えると選びやすくなります(CoBrain のトップページの入口もこの軸で分かれています)。

  • 要件定義のみに取り組む方(要求仕様書を確定し、別部署や委託先に引き継ぐ)には Web アプリ が向きます。
    • 初心者や開発ツールに詳しくない方にも、カンタンで使いやすいユーザーインターフェースを提供しています。
    • 成果物を画面で見ながら整え、レビューにかけて品質を上げられます。
    • Excel で受け渡せます(取り込み・整形済みの書き出し)。
    • ユーザーや利用状況を管理できます。
  • 要件定義に加えて、実装・テストまで関わる方 には MCP ツール(AI エージェント連携) が向きます。
    • 普段の開発で使っている AI エージェントから、画面を切り替えずに要求仕様書づくりを進められます。
    • 作成した Markdown の要求仕様書をそのままコーディング用 AI に渡して、すぐに実装を開始できます。
    • 手元のリポジトリのコードや資料をそのまま材料にして作れます。
    • 既存のコードから要求仕様を起こす(リバース)こともできます。

両者は排他ではありません。たとえば MCP でたたき台を作り、Web アプリで仕上げてレビュー・出力する といった使い分けもできます。

MCP ツールを使うときの注意

AI エージェントから MCP ツールを使う場合、画面操作とは勝手が違う点がいくつかあります。エージェントがうまく動かないときは、次の点を確認してください。これらは AI エージェントへの指示(AGENTS.md など)に書いておくと安定します。

  • 時間のかかる生成は「完了待ち」が必要 … ユースケース生成や仕様の一括生成などは、いったん受付の合図(job_id と、確認の最小間隔の目安など)を返し、裏で処理が進みます。cobrain_poll で完了(done)になるまで確認し、成果物は完了後に受け取ってください。完了前に結果を推測で埋めると、実際の成果物と食い違います。
  • 手元に取り出した成果物ファイルを直接書き換えても反映されない … MCP では成果物を手元のフォルダー(./cobrain-studios/... など)に取り出せますが、これは閲覧用の写しです。エディタで直接書き換えても CoBrain 側には反映されず、次の操作で上書きされます。編集は必ず CoBrain の編集ツール(cobrain_usdm_*cobrain_edit_*)経由で行ってください。
  • 操作はまとめる(バージョンを増やしすぎない) … 1 回の操作ごとに 1 バージョンが積み上がります。複数の下位要求に仕様を作るときは 1 件ずつ繰り返すのではなく一括生成(cobrain_create_usdm_specifications_bulk)を使う、同じ箇所への複数の変更はまとめて行う、といった形で操作回数を抑えると履歴が読みやすくなります。
  • 完了確認の間隔は少しずつ広げるcobrain_poll を、受付時に示される最小間隔より短く連打すると、利用制限(レート制限)にかかりやすくなります。その最小間隔を起点に、間隔を徐々に広げながら確認してください。

共通の制約

使い方にかかわらず、スタジオ(作業のまとまり)には有効期限と利用量の上限があります。詳しくはスタジオ機能 — 制約事項を参照してください。